メンタルヘルスマネジメント「セルフケア」
- 今井 秀司
- 2 日前
- 読了時間: 4分
「自分の心を、自分で守る技術」
―― メンタルヘルスマネジメントのセルフケアとは。

最近、疲れやすい。
ちょっとしたことで落ち込む。
以前のような集中力や意欲が続かない。
そう感じるとき、身体よりも先に“心”が疲れているかもしれません。
メンタルヘルスの不調は、目に見えにくく、自覚もしづらいものです。
だからこそ、日頃から「自分のこころの状態に気づき、整える力=セルフケア」が重要になります。
今回は、働く人が日常的に取り入れられるメンタルヘルスマネジメントのセルフケア方法についてお伝えします。
なぜセルフケアが必要なのか。
現代の働き方は、スピードと情報量に溢れ、絶えず判断と対応を求められます。
その中で心がすり減っていっても、「まだ大丈夫」と無理をしがちです。
しかし、心の疲労は蓄積型。
放置すると、ある日突然「動けない」「感情が麻痺している」という形で表面化します。
メンタルの不調を未然に防ぎ、自分の健やかさを保つためには、
「疲れてからケアする」ではなく、「日々ケアし続ける」という視点が不可欠です。
セルフケアに必要な3つの視点。
1.気づく:自分の状態に目を向ける。
2.整える:心身をリセットする時間をつくる。
3.育てる:心の回復力を日々高める。
この3つを意識しながら、小さな行動を継続することで、
ストレスをため込まず、安定したパフォーマンスを維持することができます。
実践できるセルフケアの方法
1.1日1回、自分の感情にラベリングする。
「今、どんな気持ちか」を言葉にしてみることは、セルフケアの第一歩です。
- 「なんとなくイライラしていた」→「焦りを感じていた」
- 「無気力だった」→「期待した反応が返ってこなかったから落ち込んでいた」
- 「怒っていた」→「本当は寂しさがあった」
感情を具体的に言語化することで、自分の状態を客観視でき、コントロールが可能になります。
2.“1日15分”だけ「心を空にする時間」をつくる。
常に考え続けていると、心はどんどん疲れていきます。
何もしない時間、ただ呼吸を感じる時間、空を見上げる時間――
意識して“何も生み出さない時間”を確保することが、心の回復につながります。
おすすめは、
- 呼吸に集中するマインドフルネス
- 香りを楽しむアロマリラックス
- 散歩中に音をシャットアウトする「無音ウォーク」
これらの時間は、心を“ゼロに戻す”メンテナンスとなります。
3.「嬉しかったこと日記」を書く。
寝る前に、その日あった「よかったこと」「うれしかったこと」を3つ書き出す習慣。
ポジティブ心理学に基づいた実証された方法で、幸福感と回復力を高めることがわかっています。
どんなに小さなことで構いません。
- いつもよりコーヒーが美味しく感じた。
- 電車で席を譲ってもらった。
- 同僚が声をかけてくれた。
ポジティブな記憶を言語化して蓄積することが、
「私は大丈夫」という心理的な安定感につながります。
4.週に1回、「休むための計画」を立てる。
意外と見落としがちなのが、「ちゃんと休む」という行動の設計です。
予定表が“やること”で埋まっていると、休息の優先順位が下がってしまいます。
- 「日曜は午前中に何もしない」
- 「木曜は帰宅後、予定を入れない」
- 「入浴中はスマホを触らない」
休むことを、意識的にスケジューリングする。
それもセルフマネジメントの一部です。
セルフケアは「習慣化」がすべて。
セルフケアは一度やって終わるものではなく、日々の小さな行動の積み重ねです。
特別な時間をとらなくても、日常の中で取り入れられることばかりです。
大切なのは「続けること」。
そして「完璧にやろうとしないこと」。
1日5分でも、1つの行動でも。
それが継続されていけば、確実にあなたの心は整っていきます。
「仕事の成果」は他人に見せるものですが、
「心の健やかさ」は、自分で守るしかありません。
誰かに頼る前に、まず自分自身が自分の変化に気づき、
自分にやさしく、丁寧に向き合うことが大切です。
セルフケアは、贅沢でも弱さでもありません。
“自分らしく働き続ける”ために必要な、最も確かな技術です。
あなた自身の心を、日々メンテナンスしてあげてください。
その積み重ねが、しなやかに働き、生きるための土台になっていきます。
ピースライフジャパンの今井によるセルフマネジメントの重要性と具体的な方法を情報発信するウェブサイトコンテンツの名称です。随時更新。