フローが味わえる趣味を持つ。
- 今井 秀司
- 19 時間前
- 読了時間: 4分
心が整う時間を、あえて持つ。
―― フローを味わえる趣味が人生の質を高める理由。

仕事に追われる毎日。
目の前のタスクをこなすことに集中しすぎて、ふと気づくと心が枯れているように感じる。
そんなとき、自分を立て直すために必要なのは、「役に立つ時間」ではなく、
「夢中になれる時間」です。
その鍵となるのが、「フロー」を味わえる趣味です。
今回は、フロー状態とは何か、なぜそれが心のセルフマネジメントに役立つのか、
そして、どんな趣味がフローにつながるのかをお伝えします。
フロー状態とは何か。
フローとは、心理学者ミハイ・チクセントミハイが提唱した概念で、
「何かに深く没頭して時間を忘れるような、心地よい集中状態」を指します。
たとえば:
- 気がついたら1時間以上も絵を描いていた。
- ピアノを弾いているうちに、外の音も気にならなくなった。
- コードを組んでいるとき、雑念が一切なかった。
- 夢中でパンを焼いていたら、スマホを見るのも忘れていた。
このような感覚こそが、フローです。
なぜフローがセルフマネジメントに有効なのか。
フローを味わえる趣味には、次のような効能があります。
1.感情のリセット
忙しい日常では、小さな不満や焦りが無意識にたまりがちです。
フロー体験によって、その感情を一度「中和」することができます。
2.自己肯定感の回復
自分の手で何かを生み出す感覚、技術を少しずつ上達させていく感覚は、
「自分にはできることがある」という実感につながります。
3.集中力の再構築
何かに没頭することで、脳は「集中する状態」を思い出します。
これは仕事や学習への集中にも波及効果をもたらします。
4.“自分だけの時間”を取り戻す
誰かの評価も、結果も求められない時間。
それは、自分の人生に「静かな主導権」を取り戻すひとときです。
フローが生まれやすい趣味の条件
すべての趣味がフローを生むわけではありません。
以下のような特徴がある活動が、フローにつながりやすいとされています。
- 「程よい難易度」がある(簡単すぎず、難しすぎない)
- 進捗や成果が目に見える
- 外部からの中断が入りにくい
- 自分のペースで取り組める
- その活動自体に“楽しさ”がある
例としては、絵・書道・楽器演奏・料理・陶芸・ガーデニング・模型制作・写真撮影・プログラミングなどが挙げられます。
重要なのは、「人に見せるため」でも「上手くなるため」でもなく、
「その時間が心地よいからやっている」という純粋な動機です。
フロー趣味を習慣化するヒント
・「目的」を求めすぎない
何かを生み出そう、成果を出そうとすると、評価軸が外に向いてしまいフローが失われやすくなります。
「ただやるのが楽しい」という原点を忘れないようにしましょう。
・スマホを手元から離す
フローは“今この瞬間に没頭する状態”なので、通知やSNSチェックが大敵です。
フロー時間にはスマホを物理的に遠ざけるのが効果的です。
・“整える時間”としてスケジュールに入れる
忙しい人ほど、趣味は「空いたらやろう」では実現しません。
週に1回、30分でも「この時間は趣味」とスケジューリングしてみましょう。
生きるために働く。
学ぶために努力する。
人のために動く。
そのどれもが素晴らしいことです。
でも、たまには「何のためでもない時間」に、ただ夢中になることを自分に許してあげてください。
フローを味わえる趣味は、
日常のざわつきを沈めてくれる“心の静寂”のようなものです。
あなたにとっての「没頭できること」は何ですか。
その答えの中に、あなた自身を回復し、整え、育てていくヒントがあるはずです。
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