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3段階の目標管理

  • 執筆者の写真: 今井 秀司
    今井 秀司
  • 5 日前
  • 読了時間: 4分

「計画倒れ」を防ぐ仕組みを持とう。

―― 松竹梅の目標設計で柔軟なセルフマネジメントを



目標を立てるとき、多くの人が「理想的なひとつのゴール」を目指して計画を立てます。

しかし、現実のビジネスや人生は、いつも計画通りにはいきません。

想定外の出来事、体調の変化、環境の変化、人間関係の影響。あらゆるものが私たちの行動と結果に影響を与えています。


だからこそ、目標には「幅」を持たせておくことが必要です。

そのために効果的なのが、「松竹梅」という三段階の目標設計法です。


今回は、セルフマネジメントに活かせる松竹梅の考え方について、実践的に解説します。



なぜ計画に幅が必要なのか?


ひとつの理想目標だけを設定すると、そこに届かなかったときに「失敗」と感じやすくなります。

その結果、モチベーションが下がったり、「自分には無理だった」と諦めてしまったりする可能性があります。


しかし、最初から達成ラインを複数に設定しておけば、


・小さな成功体験を積み重ねることができる。

・現実の変化に応じて柔軟に軌道修正ができる。

・「やっている感覚」や「前進している実感」が得られる。

・継続しやすく、結果的に成果が上がりやすくなる。


といった効果が期待できます。



松竹梅とは


松竹梅は、日本で古くから使われてきたランクの表現ですが、目標設計にも応用できます。


・松:理想の目標。挑戦的で、達成できたら大きな満足感があるライン

・竹:標準の目標。現実的に手が届く、確実な進捗ライン

・梅:最低限の目標。コンディションが悪くても死守したいライン


たとえば「3か月で売上を伸ばす」という目標があるとします。


・松:150万円を突破。新規顧客10社、リピート率40パーセント

・竹:100万円を達成。新規6社、リピート率30パーセント

・梅:70万円を確保。新規3社、既存客の再購入を重視


このように目標を段階的に設定することで、自分のコンディションや状況に応じた行動選択がしやすくなります。



バックキャスティングと松竹梅の相性


松竹梅の目標設定は、「未来から現在を設計する」バックキャスティングの考え方とも非常に相性が良いです。


たとえば、


・理想の未来(松)を先に描く。

・そこに至る現実的なルート(竹)を中間目標として設計する。

・万が一の備えとして、最低限守る行動ライン(梅)を設定する。


このようにしておくことで、どんなときでも目標を見失わず、進み方を柔軟に変えることができます。



定性と定量は必ずセットで設計する。


目標を設定するときは、定量的な数字(売上、回数、パーセンテージなど)だけでなく、

定性的な状態(感情、関係性、生活の質など)もセットで考えることが大切です。


たとえば健康目標を立てる場合、


・松:週5回運動。体脂肪率15パーセントをキープしながら、日々の活力を感じている。

・竹:週3回運動。身体の重さが軽減し、集中力が安定している。

・梅:週1回だけでも運動。ストレスを軽くし、気分転換の時間を確保できている。


このように、数字と感情の両方を明確にすることで、達成後の満足度や行動の持続性が高まります。



実践のポイント


1.梅(最低限)から考え始めても良い。

無理のないところから設定すれば、安心して始められます。


2.状況に応じて竹から松へとステップアップ

途中で調子が良ければ、自然と挑戦モードに入ることも可能です。


3.週末や月末に振り返りの時間を持つ。

自分がどのラインまで達成できたかを確認し、次の目標を再設計することが大切です。


4.感情の記録も残しておく。

達成ラインごとの気分や手応えをメモしておくことで、自分に合ったペースややり方が見えてきます。



完璧な目標は、理想的に見えても壊れやすいものです。

だからこそ、揺らぎや不調を想定した「幅のある計画」が、日々を前向きに進める力になります。


松竹梅の目標設計は、挑戦・現実・継続をすべて含んだ、非常に実践的なフレームです。

ぜひ、自分の状況や目的に応じて、三段階での目標設定を取り入れてみてください。


今日から始められる、あなたらしいセルフマネジメントの第一歩になるはずです。




ピースライフジャパンの今井によるセルフマネジメントの重要性と具体的な方法を情報発信するウェブサイトコンテンツの名称です。随時更新。

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